なぜ人気?最近よく耳にする「電子書籍」の魅力
今では当たり前に誰もが持っているスマートフォンやタブレット。それらの普及により、さまざまなものが電子データ化されて、気軽に持ち歩けるようになりました。その代表格が「電子書籍」です。
20代~30代にとっては、すでに身近な存在になっている「電子書籍」ですが、それ以上の世代の人たちには、まだまだ本を電子機器で読むことに違和感を持っているのではないでしょうか。それもそのはず。日本で電子書籍が本格的に参入し、「電子書籍元年」と呼ばれたのは2010年の出来事なので、まだ数年しか経っていません。しかも、この電子書籍ブームの火付け役となったのは、漫画を愛読する若者たち。今でも電子書籍で読まれているジャンルは、小説を抜いて漫画が1位を独占しています。
オトナ世代の人たちにとって、まさに未知の領域になりつつある「電子書籍」。なぜここまで若い世代に支持されているのかというと、それはやはり「いつでも・どこでも・手軽に読めるから」です。電子書籍を敬遠している皆さん、「聞いたことはあるけど難しそう」「紙じゃないと読みにくそう」という先入観は捨て、これを機に電子書籍デビューをしてみませんか?
今回は今さら聞けないような電子書籍の基礎知識から、素朴な質問まで詳しく解説します!これを読めば、電子書籍を買いたくなってしまうかも?!では、さっそく最初の疑問を解消していきましょう。
そもそも電子書籍って何?どこで買うのかもわからない人へ
電子書籍とは、わかりやすく言うと単行本や漫画、文庫本などを電子データ化し、それを電子機器のディスプレイ上で読めるようにした書籍のことです。電子書籍の他にも「電子ブック」、「デジタルブック」、「Eブック」と呼ばれることもあります。文字だけでなく、動画や音声が再生可能なものもあります。
紙の本を買うときに本屋に行くのと同じく、電子書籍を買いたいときは電子書店に行くのが一般的です。ただ、ここで言う「行く」というのは、実際に足を運ぶわけではなくインターネット経由で電子書籍の販売をしているサイトにアクセスすることを指します。また、スマホやタブレットで読むときには、アプリをダウンロードすれば簡単に買ったり読んだりできるので、手間も時間もかかりません。
電子書籍を販売するサイトは「電子書籍ストア」と呼ばれることが多く、その数もかなり複数あるので、自分に合ったストア探しをするのも楽しみのひとつです。では、ここで代表的な電子書籍ストアをいくつかご紹介します。
言わずと知れた世界最大級のインターネットショッピングサイト「Amazon」で販売している電子書籍。すでにAmazonアカウントを持っている人は、そのままAmazonで電子書籍が買えるので登録する手間もなく便利。漫画、専門書、洋書、セルフパブリッシュされた本の販売が強み。
※セルフパブリッシュ…「自費出版」のこと。電子書籍で出版する場合に使われている
日本国内最大級のインターネットショッピングサイト「楽天市場」で購入可能。こちらも楽天アカウントさえ持っていれば、登録不要ですぐに買うことができます。クーポン配布を定期的に行っているだけでなく、貯まった楽天ポイントで購入できる点が大きなメリットです。
60万冊以上の品揃えで漫画の冊数も国内最大級の電子書籍専門ストア。会員登録も無料。書籍内にマーカーを引くこともできる上、キャンペーンやセールも頻繁に行っているので、お得に購入できるチャンスも多いです。
54万冊のラインナップを誇り、こちらも会員登録無料で1冊ずつの買い切り型。一度買った本は無制限でダウンロードができるのも魅力。無料作品もあるので、気軽に試し読みができるのも嬉しいですね。
出版社・KADOKAWAグループが運営している電子書籍ストア。ライトノベル品揃えNo.1で、支払い方法も11種類から選べるのが嬉しい。アプリをダウンロードすればオフラインでも読むことができます。
丸善やジュンク堂といった大型書店と連携しているので、紙の書籍も取り置きすることが可能なハイブリット書店。書店とサイトの共通ポイントがあり、ポイントプログラムも充実しています。ブックツリーでは、本の専門家が関心や興味、読んでなりたい気分などから、おすすめの本を紹介してくれるので、思いがけない本との出会いがあるかもしれません。
一度購入したら、同じストアで続けて購入する方が使い勝手が良く、管理もしやすいです。品揃えやクーポンの有無など、どのサイトが自分に合っているのか、比較して決めましょう。また、購入したけれどサイトがなくなってしまった…となると、せっかく購入した電子書籍が読めなくなってしまう可能性も。各社の経営状況も比較の対象にすると良いかもしれません。
専用端末はいる?電子書籍を閲覧する方法は
電子書籍を読むためには、必ず電子端末機器が必要です。端末が必要と聞くと急に「難しそう」と身構えてしまいますが、そんな心配はありません!
基本的にパソコンやスマートフォン・タブレットを持っていればそこから閲覧できるので、いつも自分が使っている端末をそのまま使うことができます。もし、自分が持っていなかったとしても、いまの時代は一家に一台スマホやタブレットを持っている家庭が多いので、無理に買わずに家族に声をかけてみましょう。家族のものを借りれば、一緒に本を共有することもできますよ。
それ以外にも、電子書籍を読むための専用機「電子書籍リーダー」というものもあります。これは、その名の通り電子書籍での読書に特化した端末で、タブレットなどとは違いメール・音楽・ゲームなどができる多様な機能を備えていません。その代わり、タブレットよりも安価で手に入れることができる上、通常のディスプレイよりも紙のような読み心地で読むことができます。
電子書籍リーダーにもそれぞれ種類がありますが、ここで注意しておきたいのは専用リーダーに対応した電子データ(電子書籍)でないと、読むことができないことです。電子書籍ストアの対応端末をしっかりとチェックしてから購入・ダウンロードしましょう。
<代表的な電子書籍リーダー>
Amazon Kindle
アマゾンが製造・販売している電子ブックリーダー。E Ink(イーインク)技術が採用されたディスプレイを搭載、読み心地が紙の印刷物に近くなっています。無料の辞書で調べものが出来たり紙の本以上に楽しめます。安価なモデルだけでなく、「Amazon Kindle Paperwhite」、「Kindle Voyage」、「Kindle Oasis」などさまざまな機能が付いた高級ランクの電子書籍リーダーも発売しています。
楽天 kobo Touch
楽天が発売した日本向けの電子ブックリーダー。薄くて軽いデザインで人気があります。バッテリーの持ちも良く、バージョンアップを重ね、使いやすい端末に年々進化しているようです。Micro SD対応なので、容量が足りなくなったら増やすことができ、読みたい書籍がいっぱいあっても安心。プレミアムクラスとして防水機能などが備わった「Kobo H2o」も発売しています。
BookLive Lideo
BookLive!電子書籍専用の端末。BookLive!を使う限りは通信料が無料なので、箱から出してすぐに使えます。無料の会員登録を行えば、スマホやタブレットなどの別の端末で購入した本・所持ポイント・しおり・マーカーなどの情報も一つのIDで管理することが可能です。重さは170gと軽く、手で長時間持っていても疲れにくくなっています。
専用端末とスマホやタブレットで違いはあるの?
スマホやタブレットで見ることが出来るなら、なぜ専用端末があるの?と疑問に思う方もいると思いますが、それは専用端末には専用端末のメリットがあるからです。
電子書籍専用端末 | スマホ・タブレット | |
---|---|---|
ディスプレイ | 電子ペーパー | 液晶パネル |
バッテリー | 最大1週間程度 | 最大10時間程度 |
重さ | 軽い | 専用端末より重い |
特徴 | 端末代が安く、 長時間の読書でも目が疲れにくい | インターネットやメール、ゲームなど読書以外の機能も多彩 |
※電子書籍専用端末とスマホ・タブレットの比較
端末自体が安価であったり、ディスプレイには電子ペーパーが採用されていて紙の本のような読み心地である他、スマホやタブレットよりバッテリーも長時間持つようになっています。これならば電子書籍に抵抗がある人でも受け入れやすいかもしれませんね。